タング・タイ(舌小帯短縮症)について

【第99回ブログ】タング・タイ(舌小帯短縮症)について

これまであまり話題にならなかったことに、タングタイ ( Tongue-tie : 舌小帯 ) があります。タングタイは舌の裏にある紐のようなものです。

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タングタイが短いと舌をうまく使えません。舌を口蓋に付けられないので、飲み込みや発音を正しく行えません。

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5〜12歳頃の成長期に舌を口蓋に付けられないと、上顎の成長が不十分になります。短いタングタイの問題は、将来の歯並びや噛み合わせの問題となって現れます。

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幼児期にはお母さんが、舌が口蓋(天井)に付くことを確認してあげてください。学校の歯科検診ではタングタイ(舌小帯)も診ますが、口蓋に付くことをチェックする項目はありません。(追加して欲しいです)

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【再認識されつつあるタング・タイの問題・・】

乳幼児のタングタイ(舌の裏側のヒモのようなもの)を、切る切らないの論争は、突然死症候群との関連性を疑われ、過去に社会問題となりました。今では、切らないという意見が多数を占めています。

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しかしながら、4〜5歳になっても舌を口蓋に付けられないほどに、タングタイが短いならば、やはり問題です。最近の子ども達の5%に、タングタイの問題があると指摘する先生もいます。

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心配になったママは、小児科の先生に相談しますが、「しばらく様子を見ましょう」と返されます。一部の小児歯科医が発音障害の観点から、積極的にタングタイの問題に取り組んでいますが、それでもまだ少数です。

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小児歯科医とマイオファンクショナル・セラピストがタッグを組んで、タングタイと顎顔面成長の問題に取り組んでくれる日が来ることを願っています。

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【タング・タイの問題に気づかない大人もいます・・】

あなたもしくは、あなたのお子さんは、お口を開けたまま舌を口蓋に付けて「タンッ、タンッ」というクリッカー音を出せるでしょうか?

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タングタイ(舌下の紐のようなもの)が短いと、舌で弾く音を出せません。もっとも、音が出ない原因は他にもあります。上顎が狭く舌を付けられないケースや、口蓋の窪みが深すぎる場合などです。

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タングタイが短い問題に気付いていない人は、どの年代にもいます。タ行の発音が難しい、舌がいつも下顎の中に落ちている人は、鏡を見ながら写真のように舌を持ち上げてみてください。

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短いタングタイは口腔外科で手術によって解決されます。手術の前後に筋機能療法士(マイオファンクショナル・セラピスト)による訓練を受けることで、早めの正常な回復を期待できますので、担当の先生にご相談ください。

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