口腔筋機能療法
第19回動画は【口腔筋機能療法】に関する話題です。Orofacial Myofunctional Therapy : OMT もしくは MFT とも呼ばれています。米国においては筋機能療法士(セラピスト)として独立開業する歯科衛生士さんもいます。ファンクション(機能)よりもポスチャー(姿勢位)が大事とは大変示唆に富むコメントです。古くて新しい OMT / MFT の再認識につながることを期待しています。
口腔筋機能療法
ある地域では筋機能療法が急速に普及しつつあります
コンセプトはシンプルで一般歯科では良く知られています
歯列は唇と舌の間でバランスを保って並んでいることを
唇と舌の位置関係に影響を与えることよって、
歯列の位置を変えることができます
いつも難しいのは、お子さん自身を変えることです
お子さんに訓練をさせて、姿勢位を変えさせることです
姿勢位(ポスチャー)は筋機能よりもはるかに重要だからです
しかし両者は互いに関連しているので
筋機能の変化で姿勢位が変わることがよくあります
これは私達が治療した、明らかに変化した症例です
これは交叉咬合の例で、上顎が正常な位置になく
両側ともに上顎歯が内側で噛み合っています
歯が萌出するスペースが無く、前歯に開咬が見られます
それら全てが治療されて顔貌が良くなりました
頑張って訓練を行った子供なら比較的短期間に達成できます
禁煙やダイエット、フィットネスなどと同じことです
それらは全て変化が必要で、実行することはとても難しい
やる気と時間、実行力や努力を伴いますが可能です
筋機能療法はとても効果的で、最新の研究が報告されています
我々が想定していたように、筋機能療法は
睡眠時無呼吸症にも効果的であることを示しています
その明確なエビデンスを見られたのが良かったです
しかしながら、それは困難をともなう作業です