望ましい顔面成長のための前提条件(前編)
第21回動画は【望ましい顔面成長のための前提条件】と題して、その【前編】をお送りしています。トロピック (tropic) には、生理学用語で「成長を促進する」とか「活性化する」の意味があります。また、前説 (premise : プレミス ) は「前提」とか「まえがき」の意味で用いています。トロピック前説の要点は、舌を口蓋につける・唇を閉じる・上下の歯を接触させる、の3点であると述べています。しかし、言うは易く行うは難しとジョン・ミュー先生も認めています。
望ましい顔面成長のための
前提条件(前編)
多くの人がオーソトロピクスについて聞いたことがありますが
根本が何なのか、あまりよくわかっていません
歯科矯正と似ていますが
根本的に口、舌、唇、および顎の位置の維持法です
トロピック前説と呼ばれる、
正しい姿勢位(ポスチャー)に基づいた考えです
基本的に意味するところは
舌が口蓋に押し当たっているということです
唇を軽くしっかり閉じたままです。さらに
上下歯列を毎日4〜8時間ほど軽く接触させます
トロピック前説は以下のように述べています
もしそれができれば、顔面と顎が正しく成長し
32本全ての歯が生え揃うスペースができるでしょう
ご存知かもしれませんが、
矯正治療を受けた多くの患者さんは
親知らずのスペースがなく、その抜歯はとても大変です
このような前説を話すだけなら簡単ですが
実際に行うとなると、全く異なります
顔面が正しく成長し、整った歯並びになりたいなら
幼児期から正しい姿勢位で始めなければなりません
幼児期とは4〜6歳のことで、明らかに7歳までです
その姿勢位とは、舌を口蓋に押し当て、唇を閉じ
歯が軽く噛んでいる状態を維持しなければなりません
そうしないと顔は次第に長くなり
上顎が下がり、下顎は下向き後方にダウンします
そうなると顎自体が(前後に)短くなり
歯が生え揃うスペースが減少し
親知らずが生えるスペースが無くなります
矯正治療では整った歯並びとするために
しばしば抜歯をしなければなりません
後々、親知らずの抜歯も必要になります
しかし、正しい姿勢位(ポスチャー)を学べば
顎顔面はとても良く成長しますが、
幼児期の頃に始めなければなりません
長時間、舌を口蓋に押し当てて
維持するのは簡単ではありません
舌を吸い込もうとしてみると
舌が口蓋に当たってパチっという音が出ます
そうなるようにすべきです
唇を閉じたまま、その位置を維持することを
覚えられるかどうかが疑問になります