舌のスプリント作用
第37回動画は「舌のスプリント作用」についてお伝えしています。スプリントは「歯ぎしりと噛みしめ」の動画でご紹介したように、歯を保護する、もしくは固定する装置です。舌にもそのような働きがあるのでしょうか? 多くの方が飲み込む際に、実は、吸い込みを行なっていると、ジョン・ミュー先生は指摘しています。
「舌のスプリント作用」についてお話しします
多くの人が、それが何か知らないまま行っています
6〜7割の人々が実行していると思います
それでは、飲み込んでみましょう
飲み込むとき、おそらく
歯を吸い込んでいるでしょう
その時に、上下の歯を少しだけ開きます
舌がわずかに歯間に押し出されるでしょう
人によって多少の差はありますが
多くの方に見られるのが、このように
飲み込んでいるときに、舌が見えています
実際に行なっているのは、吸い込みです
そうすることの不都合は、吸い込むたびに
歯を内側に引き寄せていることです
それが叢生歯の主な原因のひとつです
上下の歯を吸い込むことによって、
とても狭い歯列アーチになります
さらに舌に(歯の)跡が残ります
飲み込んだ後で、ゆっくり口を開けて、
舌の側面を見てみると
この写真からも分かるように
舌の側面の全周に
ホタテ貝模様の歯型がついています
飲み込むときに、舌を歯に押し付けながら
吸い込んでいることの証拠です
「それがどうかしたの?」
と思うかもしれませんが
事実、叢生歯(乱杭歯)の原因になったり
顔面の形態にも悪影響を及ぼします
上顎全体が後方に下がり、
横顔は目の下がとても平らになるでしょう
大人になってから訓練することは難しいです
一生懸命努力すれば可能ですが
子供の時に行うのが理想的です
子供の多くは、幼い頃から
舌を吸い込む癖があります
これは母乳で育てられなかったか、
充分に長い期間、母乳を与えられなかったためです
少し早めに離乳を始めたためかもしれません
原因はともかく、飲み込むときに吸い込んでいます
吸い込むときは、舌を口蓋に付けるべきです
(飲み込みも当然、舌を口蓋に付けます)
舌を持ち上げて、できるだけそうしましょう
この分野に詳しい人に相談されることをお勧めします
オーソトロピストの多くは、原因と治療法をご存知です
オーソトロピストが見つからない場合は、
言語療法士や口腔領域の専門家に聞いてみましょう
その分野の専門家なら必要なスキルがあるでしょう
(舌のスプリント作用は)とても重要な特徴です