アブス・ウォーク
第53回動画はマイク・ミュー先生の「アブス・ウォーク」です。オーラルポスチャー(舌位置)と、頭部と首の傾き、そして姿勢の関係を、腹筋(アブス)の働きから読み解いていきます。まるで遠大な旅の紀行文を読んでいるような感じがします。腹筋を鍛えるには、顎を引いて、姿勢を正してひたすら歩く、できれば裸足で。
アブス・ウォーク(マイク・ミュー先生)
理想的な腹筋への道のり
以下のことについて ずっと考えてきました
顔の形や 歯列矯正について
そして総合的な健康問題についてです
歯列矯正と関係する身体的特徴のひとつは
私が注意を喚起している 頭の前傾姿勢です
それは歩き方にも影響します
裸足のウォーキングに興味を持っていました
古代の健康活動に関心を寄せてからは
「足指広げ」を試したことがあり
ゲーリー・ウォード氏の訓練も受けています
私の母と姉は理学療法士です
そのため姿勢に関してとても影響されました
身体をパーツではなく 全身で観察しました
現代社会は 頭が前傾になってしまう問題が
あることを 皆さんご存知でしょうか
私たちの祖先は プレデターやエサを探して
地平線を見ていました
私たちの目線は 最初はテレビへ
デスクトップ ラップトップ タブレット
そして スマホへと移りました
それは私達の首と頭の向きを変えています
私たちはそれを分かっていますが
以下の事実を見落としています
頭蓋顔面の崩落と 顔の構造の変化が
私たちの姿勢に影響しているということです
これまでに説明してきたのは
頭蓋顔面構造の概念(コンセプト)と
変化した現代の食事に関してです
現代人は鼻つまりになりました
理由は 固い食物から軟らかい食物へ
現代の食事が変化したからです
別の理由は 常に鼻で呼吸していたものを
時に口で呼吸する習慣に変えたからです
鼻つまりが無くなっても 習慣化しました
そ
もし強い筋肉から 弱い筋肉に変わったら
顔面が長くなります
これが 頭蓋顔面の崩落(ジストロフィー)
のコンセプトです
科学的にも筋が通っています
顔が長くなると 必然的に狭くなります
(前後に)浅くなり 断面積が小さくなります
ここで一番重要な要素は 気道です
誰にとっても 人生で一番大切なものでしょう
断面積が小さくなると 気道に影響します
気道を広げるために
ほとんどの人は 頭を後ろに傾けます
ABCの心肺蘇生法を行うのと同じことです
Aは気道を意味し 頭を後ろへ反らせます
頭を後ろへ傾けると変に思われるので
前方に突き出した姿勢で正面を向きます
現代人の頭の位置は 真っ直ぐな状態から
かなり前方へ突出した傾向にあります
気道を広げるためです
正しい姿勢と思う位置へ 頭を後退できますが
そうすると気道を制限してしまいます
そのため私達はそうしません 実際には
頭と首を正しい位置に動かすために
もっと舌のスペースが必要です
この動画ではそれについては触れません
この動画では
頭が前方に出ると 何が起こるか
についてご覧いただけます
頭が前傾になった状態が 習慣化することで
気道が確保されます
それが生きる上で 一番大事だからです
それを行うことで バランスが変わります
2つのイラストを使います
船のマストと索具(リグ)
そして 身体の断面図です
これら両方の構造はバランスを取っています
両方とも中央に圧縮要素があり 重さを支え
物体の中心を通って 真っ直ぐ下に降ります
そして引張成分がそのどちら側にもあります
腹筋は前面から下へ
背筋は背中から下へ向かっています
問題は 頭が前方に出ていると
重さの中心が大きく前方へ移動するので
重心のバランスが崩れ
前面(腹部)の張力を必要としなくなります
全ての張力を背面で引き受けます
そのため身体前面の腹筋を全く使いません
背中の筋肉は常に使われているので
おそらくいつかは背面に問題を生じるか
背骨の圧縮部分に過剰な負担がかかるでしょう
正常な以前と比べて 荷重に対する
バランスが取れていないからです
明らかにそう思われます
私の個人的な見解ですが
舌の後方3分の1を効果的に付ければ
吸引ホールドが期待できるでしょう
頭を後ろに引きながら
前へ進むときに 親指のことを考えます
裸足のウォーキングを 何も意識せずに
自然に行うことができます
習ったコツなどを全く考えずに自然に歩けます
急に腹筋の活動が増えたのを実感します
単に増えたのではなく
歩くにつれ左右に動いているのが分かります
頭と肩を後ろに引いて 直立するとき
1本のひものように
想像しなさいと言われましたが
誤った方法だと思います
でもそれは 悪いことばかりではなく
私自身 気分が悪い時でも
微笑むことで少し機嫌が良くなります
でもやはり偽りなので 本当の答えは
正しい頭の姿勢を保つためには
舌の後方3分の1で(口蓋を)押し上げます
それが頭を支える 足りない柱のひとつです
舌の後方3分の1を付けることが
とても大事だと思います
正常な頭の位置を保つためにです
歩いている時に
自分で舌を使って押し上げてみたところ
頭がさらに後ろへ行きました
友達が横にいて 私をチェックしてくれます
動画も撮ってくれるでしょう
もっと後ろへ引くようにしてみましょう
そうすると自然と他の部分も刺激され
腹筋が動いているのを感じられます
行うのは難しくありません
さて
これらの観察は
私が実際に見て思考した結果ですが
このような画像を見るとき
いい姿勢か悪い姿勢であるかを考えます
特に 正しい頭の姿勢であるか
悪い頭の姿勢であるかです
さて あなた方自身はどうですか?
大半の人が(自分は)
正しい姿勢だと答えるでしょう
明らかに残念な歴史があります
この人たちは誰もがうらやむ
とても理想的な腹筋をしています
確かなことは 彼らは一度もジムに通ったり
腹筋運動をしたことがありません
彼らの身体は自然とそうなったのです
現代社会で無作為に5人をサンプリングしても
そのような腹筋をもつ人はいないでしょう
興味深いことに彼らは皆
とても良い姿勢をしています
私たちは腹筋を鍛えていますが
完全に間違った方法だと思います
理由は 体のこの部分の長さを短くし
姿勢をより前傾にさせてしまうからです
腹筋を鍛えようとする試みは
短期的な解決策であり
長期的な解決策にならないと思います
もちろん
小さな腹筋運動をすることもできますが
自然に行うよりも良い結果を得られないでしょう
懸念しているのは 人々は週に2〜3回
ジムに通っていると思われますが
一定レベルまでの
姿勢や機能の改善を認めても
自宅で日常的に少しずつ運動する方が
最終的により良い結果をもたらします
できるだけ毎日 何回かに分けて歩けば
とても長い時間 歩くことになり
それが究極的な運動です
時々 ジムに通っても効果はありません
トーマス・マイヤー氏の仕事に感激しました
これらの画像は解剖訓練という
マイヤー氏の概念から借用しています
彼はこのような質問を投げかけています
600個もの筋肉がありますか?
それとも1つの筋肉に600個の異なる
筋膜ポケットがあるのでしょうか?
事実 体内全ての筋肉は
筋膜シート内の筋膜ポケットにあります
お肉を食べる時に それに気がつきます
気付くのは血管、リンパ、神経、腱などです
これら構造と関連するものは 筋膜シート内
を通り 筋膜シート内で供給されています
マイヤー氏は個別のパーツを見るのではなく
上から下までの全体を通して観察します
システムとして作用していることに気づきます
身体の前システムがあります
身体の背部や側面にもシステムがあり
全てがつながっています
一箇所から次へと どんどん続いています
人体は必然的にそのように設計されています
個々のパーツが繋がっていない
相互に作用していないということは無いのです
もっとも後背部の筋膜シートの画像があります
マイヤー氏が取り出して 個々に示したのは
頭の後部から 足の裏までです
次の概略断面図はありませんが
これは舌から足の親指までの断面図で
はっきり かつ劇的に見えます
さて 私たちには
これらが繋がっていることを実証できますが
しかし 客観的な証拠を得るのが難しいです
オーラルポスチャー(舌位置)と
頭と首の姿勢はとてもよく繋がっています
首の姿勢と 体の姿勢の繋がりに関しては
確かな証拠がありますが
ここでは 機能性医療の要素に移ります
医療についての考え方が変わり 一要素
あるいは個別の要素について考えるのではなく
もっと先を見て全体を考えるようになりました
一般的に機能性医療の実証は少ないようです
さて このような人たちを見てみると
彼女たちの姿勢が良いことがわかります
首の姿勢がとても良いです
首と身体の両方の姿勢が良いことは
相互に関連していると思います
この講義のためのリサーチ中に
この画像を見ました
この女性はずっとお腹を引っ込めていました
最後に彼女はこう打ち明けました
お腹を突き出しながら
何が魅力的なのかを再認識すべきだと
何が魅力的であるかは生来のものだと思います
なので彼女が言っていることは間違っています
他の人は皆 お腹を引っ込めようとしています
頭を後ろに引いて 前に出さないことで
理想的な腹筋になれます
そうすれば変化が起きます
最後の締めくくりとして
頭と首の姿勢が良い人は
睡眠時無呼吸症の可能性がはるかに低いです
睡眠時無呼吸症の人は カロリーを摂取し
太りやすい体質であるのをご存知ですね
よくある質問は
肥満の人が睡眠時無呼吸症になるのか
睡眠時無呼吸症の人が肥満になるのか
これは明らかに加工された画像ですが
真実の要素があります
真っ直ぐ立てば 良い体型が得られます
あなたにも役立つことでしょう
これらの動画をたくさん投稿しました
歯列矯正の域をはるかに越えていても
私は皆さんのために情報を発信しています
そうするのが大事だと思うからです
皆さんにこの考えを共有して頂きたいのです
多くの方に共感していただけるように
私たちも大変苦労しました
試行錯誤しての結果ですので
これらの考えを多くの人へ伝えたいです
議論してこの考えをどう思うか知りたいです
皆さんのご意見をお伺いしたいです
コメント欄をいつも興味深く読んでいます
時間が無いので毎回返信できませんが
とても感謝しています