頭蓋骨(とうがいこつ)について



第68回動画は「頭蓋骨について」です。「ずがいこつ」とも読みますが、解剖学では「とうがいこつ」と言います。14本の歯列は上顎骨と下顎骨にそれぞれ植立しています。上顎骨は頬骨と蝶形骨に支えられ、下顎骨は側頭骨に吊り下げられています。上下顎骨が健全に発育し、良い歯並びと正しい噛み合わせになる条件は何なのでしょうか? 答えは筋肉と姿勢です。舌・唇・頬・咬筋などの口腔周囲筋の刺激が骨を作ります。舌を口蓋に持ち上げ、唇をいつも閉じて、よく噛むことが生涯の全身健康につながります。

人間の頭蓋骨は 8個の脳頭蓋からなります
それらは脳を囲み 保護しています
14個の顔面頭蓋骨が顔面の基底を形成し
歯列を支えています
 下顎骨以外の頭蓋骨は
縫合線という接合部で互いに噛み合っています
頭蓋骨にある頭孔という開口部は
血管や神経の通路としての機能があります
頭蓋骨の表面の骨は 脳を包み
 感覚器官を保護し 
頭と首の筋肉の付着部位として作用します
これらの骨は後頭骨・頭頂骨・側頭骨
前頭骨 および鼻骨です
頬骨・上顎骨・下顎骨です
頭蓋骨の中を見ると他の骨もご覧になれます
 蝶形骨(ちょうけいこつ)は前頭蓋底
(ぜんとうがいてい)を構成しています
蝶のような形の骨で 中央体があります
2つの翼が横方向に張り出し
眼窩(がんか)の部分を形成しています
(注:眼窩は眼の窪み)
蝶形骨の一部はトルコ鞍という窪みの形状をし
脳下垂体を保管しています
眼窩の間にある篩骨(しこつ)は
頭蓋の床の一部と 鼻腔蓋を構成します
下向きの突起は 篩骨の垂直板で
鼻中隔の部分を形成しています
鶏冠(けいかん)は篩骨から上方に突出し
硬膜の皺襞(しわひだ)である大脳鎌
(だいのうかま)の付着点として作用します
鶏冠から後方に広がっている篩板は
嗅神経が通っている穿孔箇所です
2つのL字型の口蓋骨は
硬口蓋の後方3分の1と
鼻腔部分および眼窩の一部を形成します
小さくて薄い涙骨は
各眼窩内側壁の前部を占めています
涙嚢溝という溝は鼻涙管腔の形成に有用です
涙が鼻腔を流れるようにできる管があります
鋤骨(じょこつ)は細長い鋤形の骨で
鼻中隔の前後部を形成しています
内側と外側の頭蓋骨は 正確に接合しています
機能に完璧に合致する複雑な構造をしています

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