アゴ・・それは隠れたエピデミック・・Part 3



第81回動画は前回に続き、「アゴ・・それは隠れたエピデミック」の第3部をお送りしています。アゴと睡眠が関係することをご存知でしょうか?小さい奥まった顎は、舌が気道を圧迫し、睡眠時の呼吸障害を引き起こします。質の悪い睡眠は、全身健康に悪影響を及ぼし、生活の質を下げてしまいます。眠りのステージには、興奮している交感神経モードと、休息・修復している副交感神経モードの2種類があります。ストレスの無い深い眠りが、子供さんの成長ホルモンの源泉であることは、疑いようがありません。「寝る子は育つ」のたとえの通りです。お子さんの睡眠状態をチェックしてみましょう。お口を開いていたり、イビキをかいているようなら、小児科もしくは小児歯科の先生に早めにご相談されることをお勧めします。

サンドラ:10代の睡眠の質でさえ 
  異なるステージの睡眠があります
回復ステージの睡眠を最大限にすべきですね
2種類の睡眠モードがあり
交感神経モードでは 興奮状態にあります
それを「闘争と逃走」のモードと呼んでいます 
全神経がタイガーからの逃走に使われます
その後は 休息・修復の
副交感神経モードに戻ります
なので よく眠れると休まり・修復されます
ストレスの多い睡眠をとっていると 
たとえ起きていなくても
興奮モードに入り 長期的に見て
全身的な健康を阻害します
子供と大人を問わず とても重要なことです
ポール:興奮モードでは 成長ホルモンを
分泌しないので 子供にはとても深刻です
興奮モードでは 全身に大きな変化が及びます
全身の生理機能に影響します
大腿筋に多くのエネルギーを送ることで 
 走って逃げることができます
成長や記憶など 他の目的の
エネルギーを消費します
 もしもタイガーが襲ってきたら 
大腿筋を使って逃げ 成長は後回しにします
睡眠時無呼吸のため 興奮モードになると
成長など 身体全ての妨げになります
今では たくさんの文献があり 
ストレスがどれほど重大なことか
交感神経である興奮モードと
副交感神経の休息・成長モードの2種類があり
2つのモードは どれほど違うのか
どちらにも 長い時間いるべきではありません
S:常識で考えて最初に何に気付きますか?
イガーに襲われそうになったり
居眠り運転の車が向かって来るので 
怖くなって逃げようとしたとき
最初に何が起こりますか?
唾液がなくなり 口がカラカラに乾きます
私は歯科医ですが 常識から考えても
一般の人の反応が理解できます
唾液はとても重要な機能をもっています
唾液の機能全てが 正常化と修復目的です
お子さんが口を開けっぱなしにして
口腔内が乾いてしまうと
完全か部分的に 興奮モードになります
口腔内で 健康的に唾液が出て
正しく飲み込めることは
生活の全てに影響します
これは親御さんにとって新しい事実であり
お口を 閉じさせなければなりません
適度に唾液が出て
子供の成長ホルモンを分泌させます
特に 睡眠時です 
睡眠時に成長するからです
成長ホルモンは夜の11時以降に分泌されます
その時に 深い眠りにつき 
成長に必要なホルモンを分泌させます
ひとつお話したいことは成長です 
身長が高くなる成長ではなく
体内の全細胞の 最大限の成長発達です
P:サンドラ 勘弁して下さい 
 私には愛するひ孫がいますが
 ひ孫を訪問するとき
 夜こっそり針を持ち込んで
グルココルチコイドのレベルを測って
口腔内にどれだけ唾液の量があるか
チェックしなければいけないのですか?
それとも親御さんには他の方法がありますか?
 実際の子供の睡眠状態と
副交感神経モードかどうかについてです
S:もちろん子供の部屋へ行って
どのように寝ているかチェックすべきです
私たちの「顎の本」は非営利目的であり
 本の売り上げの全ては
この増加している現象の研究費に使われます
私たちは予防に力を入れたいのです 
医療システムは予防に注目していません
長期間にわたり状態を維持し続けています
それが本当の治療につながると思うからです
予防できるのは 実際に症状がでる前の
 状態に注目し観察しているからです
なので 私たちの役目は
予防だと言い切るのは難しいのです
実際に症状を見ていないからです
しかし予防には 症状を見つけて注目し
問題を引き起こしている習慣を
変えなければなりません
孫や子供の部屋へ 夜間に立ち入って
 何箇所かチェックしてみるか
または 食べ方を見て観察するか
あるいは笑顔や顔の成長を見ましょう
私が親御さんに伝えたのは
まずは子供が口を開けていないか
 チェックすることです
テレビを見ていたり サッカーの試合で
控えにいる時など リラックス時に
お口を閉じているかどうか
チェックする必要があります
 子供が笑ったとき
歯茎がたくさん見えるのはダメです
歯茎がたくさん見えるのは 
正しい方向へ行っていないサインです
2歳時までに分かりますので 
その時点で改めましょう
 実際に 予防を開始するのに
永久歯が生え始めるまで 待ってはいけません
赤ちゃんが口を開けっぱなしにしていたり 
 イビキをかいていたら
育つまで待つべきではありません
気付いたらすぐに警告のサインです
多動性障害ですでに証明されているのが
適切に休息していないこととの関連性です
10歳前の子供たちは 朝起きたら
エネルギッシュであるべきです
ティーンエイジャーの話ではありません
すでに成長していますからね
10歳前の子供たちは
朝にエネルギッシュに目覚め
疲れずに1日分のエネルギーが続くべきです
子供の疲れは良くありません
目の下に クマのある子がいますが
顎が下がり 正しく成長していないサインです
静脈還流がされていない証拠です
この部分に血液が滞るため黒い部分が見えます
あるいは たくさん白目の部分が見えると
 顎が下がっている証拠です
顎が下がり 後方へ引っ込むと
悪循環におち入り 呼吸が難しくなり
安眠休息できず 日夜修復されません
これら3〜5点のことを 両親や大人が
子供を見るときにチェックすべきです
もし問題があれば 医師に伝えましょう
多くの親御さんが 歯科医に言われるのは
「歯の生え方が良くありません 
   スペースも足りないですね」
「全て生え揃ったら 矯正歯科へ行って
   歯並びを治してもらいましょう」と
 それは理想的ではなく 
親が子供を矯正歯科に連れて行くと
矯正装置を付け 歯並びが良くなりますが
大学に進学後 リテーナーを着用しないと
1〜2年後には 歯並びは再び悪くなります
なぜでしょうか? 理由は症状だけを見て
根本的な原因を見ていないからです
問題は先ほど話したように
修復モードが適切に行われていないためです
親御さんや 子供に影響を与える人たちに
 たくさんの助言があります
環境を変えるためにできることです
2歳児を持つ方にとっては
ちょうどいいタイミングです
私たちの本を買って 読んでくだされば
たくさんの情報を得られるからです
知識は力であり
お子さんを最大限に健康にできる力があります
P:生物学の基本を
 いつも頭に置くべきだと思います
多くの人が思っているのは 顎骨は固く
上顎は単に頭蓋骨の下にあり
下顎はさらにその下にあるということです
骨は非常に柔軟であり
体の他の部分よりも 常に変化しています
骨は栄養を吸収し 排出もします
聞いたことがあると思いますが 骨粗鬆症は
加齢とともに 十分な運動をしていない人の
 骨によく起こる変化です
上顎は頭蓋骨とは別の骨であり 
 動かせることを 誰も知りません
ゆっくりですが 全ての骨は動かせます
結局のところ 矯正歯科医は
骨を介して 歯を動かしています
歯の前方で骨は吸収され 
歯の後方で再生しています
もし十分なスペースが無ければ 
矯正歯科医が歯を動かしても
保定のため リテーナーの使用が必須で
使用しないと 元に戻ってしまいます
それがリテーナーの使用目的です
骨は変化できると考えて下さい
予防のため考えるべきことは
骨の変化を正しい方向へ導くことにより
しっかりした顎に育てることができます
それが基本の問題であり 
悪い歯並びのために拡大するというのは
顎を無理やり大きくする問題があります
 歯が自然に生え揃い 
歯並びが悪くならないようにすべきです
狭すぎる場所にたくさん収容しようとすれば 
自然に不揃いになります
早期の子供の顎の処置は
不可能だと思ってはいけません
子供の顎が 自然に適切に
発達するようにチェックしましょう
顎がよく成長し 自然に変化していますね

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