非抜歯矯正治療:2x4と Dゲイナーメカニクス



第135回動画は「非抜歯矯正治療:ツーバイフォーまたはDゲイナーメカニクス」と題して、ドレク・マホニー先生の治療法を紹介しています。「抜かない矯正」というと聞こえはいいですが、実際はトラブルが多いようです。アゴをそのままに、歯列だけを外側に広げても、いづれ戻ってしまいます。アゴを大きくできなければ、歯の数を減らすしかありません。大人になって乱ぐい歯を治そうと、矯正の先生に相談すれば抜歯をすすめられます。

歯を抜かずに矯正するもう一つの道は、歯槽骨(アゴ骨)を育てることです。6歳から12歳にかけて、アゴが成長するタイミングに、犬歯が生えてくるスペースを作ろうというのが、マホニー先生の「非抜歯治療」です。上下4本の前歯が生えそろったころに、チャレンジするのが理想的です。ブラケットとワイヤーとコイルスプリングの比較的簡単な組み合わせで、理想の歯列アーチフォームが得られます。小学生低学年のお子さんの歯並びが気になったら、この動画を参考にされて、お近くの矯正歯科医にご相談ください。

今日お話ししたいのは
なぜ歯を抜く必要が無いのか
若い子供さんの矯正治療は
抜歯する必要性が無くなります
リサは犬歯のスペースが有りませんでした
初期の写真を見ると 側切歯がひどく捻転し
犬歯がかなり上にありました
 従来の矯正治療では
リサが高校生になるまで待って
4本の小臼歯を抜いてスペースを作りました
リサの側貌(横顔)と唇の形を見ると
現状が望ましく非抜歯を選びました
2x4のDゲイナーメカニクスを用いました
圧縮したコイルスプリングを使って
 スペースを作りました
歯列弓がきれいに拡大したのが分かります
前歯の裏側に樹脂製バイトターボを設けて
 嚙み合わせを開き 
側切歯が正常に被さるようにし
それから Dゲイナーメカニクスを
 使用しました
 犬歯をご覧ください
今では十分なスペースができました
最初のX線写真では犬歯がここにありました
右上、左上、左下、右下の
4本の犬歯を誘導しました
犬歯の萌出前にスペースを作る利点は
萌出時に周辺の歯肉退縮が起きないことです
初期の犬歯のX線写真をご覧ください
(早期介入しなければ)切開して露出させ
 おそらく側切歯が歯根根吸し
小臼歯を抜歯して犬歯を萌出させたでしょう
現在のX線写真を見ると違いが分かります
結果的に 上下4本の犬歯の
十分なスペースができました
若いうちに口蓋を発達させたからです
子供の成長時に顎を発達させると
犬歯が埋伏しにくくなります
子供が大きくなるまで待ってしまうと
抜歯や歯根吸収などの悲惨な結果になります
犬歯の切開による萌出も必要としたでしょう

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