望ましい顔面成長のための前提条件(後編)
第22回動画は【望ましい顔面成長のための前提条件】と題して、その【後編】をお送りしています。具体的な治療例を通して、そのダイナミックな変化を理解することができます。A・B・C と見たときに、あなたも含め、あなたの周りにいる人たちはどのタイプに該当するのでしょうか。
私が最近治療した患者さんの例を紹介します
事実、彼女はまだ治療の継続段階です
この写真でわかるのは
顎が下向きに後退し、唇が開いています
この状態は、顎が不適切に成長した結果であり
見てわかるように、ある程度の叢生があります
上顎全体が下がり、下顎が後方に
スィングダウンしているのが見られます
いくらか彼女の顔貌を悪くしています
治療開始の時点で、すでに彼女は14歳ほどでした
治療では上顎を拡大し、上顎を上向きかつ前方に
出すことで、正しい位置に誘導しました
さらに、口を閉じた状態を維持するように訓練しました
この写真でわかるのは
彼女の顔の形が非常に向上したことです
上顎が上向きかつ少し前方に出て、
下顎も上向きかつ前方にスウィングアップしました
しかしまだ何か少し変です。彼女の唇の形です
当時、彼女は口を閉じた状態を維持するための
装置を着用していました
それがこの2つの写真の大きな違いです
しかしまだ彼女の唇の形は正しくないので
唇を閉じた状態を維持するように訓練しました
そのようにさせる訓練装置はないので
患者さん自身が懸命に努力しなければなりません
最後の写真でわかるのは、
彼女の顔が本当に良くなったことです
実際に(外科的に)骨の形を変えること無く
彼女の顔面のこの部分の形が変化したからです
それは唇の部分も改善した結果です
初期の段階では、口を閉じているように伝えました
それがトロピック前説の基本だからです
次の段階では、唇を閉ざしているようにさせました
それにより彼女の顔面全体が向上しましたが、
まだもう一つしなければいけないことがあります
この写真を向こう側から見ると、
歯並びが良いように見えますが
実はまだ噛み合っている歯並びではなく
上顎と下顎の間に隙間があってはなりません
上下の歯間に少しばかり暗い隙間が見えます
上下歯を充分に接触し続けるという
最後の目的を達成しなければなりません
これはある程度、舌が上下の歯の接触を
妨げているからだと思います
トロピック前説を理解するのに役立つと思いました
顔面成長と歯並びにおいては、姿勢位が大切であり、
歯それ自体はあまり重要ではありません
いつもそれを覚えておいて、舌を口蓋に押し当て
唇を閉じ、歯がある一定時間接触するように
努力すれば大丈夫です