ミュー式飲み込み法:後編



第45回は、ミュー・プッシュ・スワローと呼ばれる「ミュー式飲み込み法」の後編をお送りしています。舌の後方3分の1を、口蓋(お口の裏板)に密着させることはとても重要です。まず、頭と首の姿勢を改善し、次に、飲み込み時の舌の位置と、舌の使い方を正しくする必要があります。

チーズスマイル(飲み込み法)と
モナリサ飲み込み法をマスターできたならば
全てを合致させるように、次に進みましょう
(口腔の)機能的位置ではなく、
姿勢的位置(ポスチャー)を得ることができます
飲み込みと機能は重要で、(口腔の)構造は
姿勢位(ポスチャー)であると規定しています
機能とポスチャーは合致して作用しますが
ポスチャー(姿勢位)が最も重要で、
頭の位置も正さなければなりません
かつて、カリスマ理学療法士がいました
マッケンジーというニュージーランド人です
多くの人が覚えているであろう
マッケンジー法を創設しました
人々の顎を後ろに引いて、
頭を口蓋の上に載せるように指示しました
頭が肩の上にくるようにです
腰の痛みや首に問題のある人は
頭が前方に出ていることに気が付きました
顎を引いて、
頭と首の姿勢位を正すように指示しました
彼の指示で一つ足りない点は、
舌の後方3分の1を
舌の後方を、硬口蓋の後ろと軟口蓋に
完全に密着させることだと思います
それが頭を支えるうえで欠落している点です
なぜならば
幼児は鼻詰まりのため、
口呼吸をしなければなりません
自然な舌の位置を幼少時に失ってしまい、
元に戻ることがありません
舌が下がり過ぎていることで、頭を支えられず、
頭は下がってしまいます
頭蓋顔面の形態崩落(ジストロフィー)を
理解することで、この考えがとても役立ちます
舌の後方3分の1を持ち上げることが大切です
舌の後方には、無意識の進化性が備わり、
考えずとも作用し続けます
舌の後方3分の1はその進化性に深く関与し
首の筋肉のコントロールに関連しているので、
頭の姿勢を維持するために必須と思われます
口腔内の後方3分の1にある舌が
頭と首の姿勢を支えている可能性が高いです
そのため、その筋肉の再訓練が必要です
頭と首だけでなく、上顎も上向きに支えるためです
オーソトロピクス治療で試みている、
より良い顔貌を作り上げるためです
モナリサ飲み込み法を理解することで、
舌を正しい位置に誘導できますが
主要な舌の前方3分の2も、
とても変化しやすい部分です
話している今も、舌の前方3分の2を使っています
私も、舌の後方3分の1を使っていないので、
少しづつ訓練しなければなりません
チーズ飲み込み法では、唇を開いて
口腔周囲筋や顔面筋を使わない練習をしました
次に行うのは、
舌の後方3分の1の使い方の練習をします
舌の後方3分の1は、
以下の場合に活性化(筋緊張)されます
チーズスマイルを強くつくるとき、
眉毛が上にあがります
例えば、チーズ飲み込み法の原則に従えば
そこで眉毛を上げて
思いっきり笑顔をつくります
喉の後ろと気道に、何か異変が
起きていることに気がつくでしょう
舌の後方3分の1が、後ろの方に
持ち上げられるのを実感しましょう
それでは、舌の後方3分の1を
認識できるかどうか試してみましょう
カリーナさん、何か異変に気付きましたか?
もう一度試してみましょう。
練習することで完璧なチーズスマイルができます
後ろの方で何かが起きています。認識すべきは、
舌の後方3分の1が持ち上がっていることです
あなたや私を含め、多くの人に見られるのが
顔が少し後方にかつ下向きになっています
あなたにわずかに足りないのは
舌が正しく機能するための口蓋の領域です
舌の後方3分の1が上がっていると、
結果的に、気道をわずかに塞ぎます
それを認識できたら、
もう2回ほど実践してみましょう
後方3分の1をしっかりと感じとりましょう
それから、モナリサ飲み込み法を使って
 もう一度飲み込んでみましょう
舌の後方3分の1を認識しながら
モナリサ飲み込み法で飲み込むことができます。
舌の後方3分の1を感じながらです
舌の後方3分の1を感じられます
トランポリンのような動きで、
軟口蓋を押し上げているのを感じられます
軟口蓋が上顎全体を持ち上げ、頭を支えています
その状態でモナリサ飲み込み法を試してみましょう
舌の後方3分の1が軟口蓋についたまま
同時にマッケンジーの顎引き術を行います
舌後方3分の1を、後方から軟口蓋に作用させて
約10秒ごとに流し込みます
唾液が出るごとにかき集めます
舌全体が口蓋に付くように位置を強調します
頭を正しい位置に維持しながらです
流し込みと、飲み込み時のバキュームを使って
舌を口蓋に付けたまま、唇を後ろに吸い込みます
舌を口蓋に付けたまま、10秒毎に流し込みます
顎を閉じる筋は活性化されていますが、
歯列を噛み合わせる一歩手前です
口腔内で吸い込みを継続しています
この位置で長い時間、保持することができます
私がよく皆さんに教えるコツは、
車内座席のヘッドレストに頭を付けることです
傾けるのではなく、頭を後方に引くことです
電車や機内にいるときでも同様に行えます
頭を後ろにもっていくことで、
座席のヘッドレストに完全に付けることができます
正しい飲み込み法を行いながら、
舌の後方3分の1を完全に密着させて
頭を上向きに維持し、10秒ごとに飲み込み
さらに、口腔周囲筋を安静にします
これを行うのに最適な方法は、
ネックレスかペンダントを使うことです
唇の間にペンダントを軽くくわえます
 軽くくわえる理由は、
唇が正常な位置で保持できるようにです
唇を開けばペンダントが落ちるので、
その位置を保持するように覚えられます
チェーンかレザーのひも付きの
ペンダントがいいでしょう
短くすることができるからです
そうすることで、首と頭を正しい位置に
もっていくことができます
それで保持できます
最後の小さなコツは、唇を少し尖らせることです
見た目の良い唇になります。
唇は完全に筋肉からできているので
唇を正しく機能させ、ポスチャーを正しくすれば
唇の形態が良くなります
良い唇の形をしている人は、
良い機能とポスチャーをしているからです

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