狭い口蓋の問題とは



Narrow Palate : 狭い口蓋の問題とはどのようなことでしょうか? マイク・ミュー先生がその経験にもとづき解説しています。臼歯間の距離には、閾値があるとも言っています。

狭い口蓋とは何か、とその治療法
口蓋とは口腔内の上部表面のことであり、
今日では臼歯間の距離のことです
2ヶ所の臼歯間の最小距離は
約29ミリから34ミリです
UKなどの先進国の男子の場合です
私の医院に来る発展途上国で育った人は、
その距離が広いです
患者さんの出身国に関連して、面白いことに私たちの祖先は皆、
臼歯間の距離が50ミリ弱でした。ほぼ皆、同じ距離で
人種や出身地は関係なく、皆同じくらいの距離でした
狭い口蓋は大体歯並びが悪く、
顔が細長く、上向きの顔つきです
顔の長さと頭蓋顔面ジストロフィーとも関係しています
問題なのは、これは悪循環であることです
舌が口蓋に付いて、顔面中央を上方前方に支持していないと
上顎が下がり、顔が長くなり、口蓋が狭くなり始めます
口蓋が狭くなるにつれて、舌が口蓋に付けづらくなり
悪循環がつづき、舌は口蓋から離れ、
上顎がさらに下がり、舌はさらに位置しづらくなります
口蓋を広げることは可能であり、比較的簡単ですが、
よく後戻りしてしまいます
私の父が、祖父のクリニックを受け継いだとき
祖父が顎の拡大を行っていたことに驚きました。
当時、父が大学で教わったことは
顎の拡大は維持できないので、決して行うべきではないと
その考えは今でも教えられています。
しかし祖父はすでに行っており、
明らかに維持できているケースがありました
祖父はとてもよく患者さんの記録を保管していたので、
父が後ほど同じ患者さんに連絡をとることができ
以下の3つのことに気が付きました
グループ1 多くのお子さんや大多数の患者さんに見られたのが、
多少でも後戻りしてしまったケースです
グループ2 顎の拡大が後戻りせずに、維持できたケースです
グループ3 顎の拡大がさらに広がり続けたケースです
科学ではよく無視されるこの異常なケースは、
とても有益な効果をもたらします
もし舌がその後も口蓋に位置し続けるなら、
拡大が維持できるという結論に父は至りました
顎の拡大が維持できるだけでなく、
実際には広がり続けるため、さらに拡大が続くのです
私のクリニックでこの現象が患者さんに起こるには、
ある特定のしきい値があります
そのしきい値とは、臼歯間距離が37ミリより大きく下回ると
口蓋に舌が位置しづらくなり、拡大を維持したり
さらに拡大をはかることはもっと難しくなります
37ミリ以下では徐々に後戻りしてしまいます
なので上顎が狭い人は明らかに問題であり、
できないことはないですが
オーソトロピクスにおいて私が大きく言えることは、
あなた次第だということです
誰かがしてくれることを期待してはいけません
助けてくれる人はいますが、
自分を変えることはあなた次第なのです

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