タンデム・アプライアンス(歯科矯正装置)
第17回の医療従事者向け動画は、【タンデム・アプライアンス】のご紹介です。タンデムには「前後に並んだ」とか「縦列の」という意味があります。顎外固定装置のフェイシャルマスクや、リトラクション・フェイスボウに代わる、顎間装置のひとつのコンセプトです。
タンデム・アプライアンス(歯科矯正装置)
これはアングル・クラス3の治療に開発されたものです
(クラス3は)上顎よりも下顎が前に出ている状態です
これが、クラス1・クラス2・クラス3です
クラス3の不正咬合は、下顎が上顎よりも前に出ていて
下顎の歯列アーチが上顎アーチよりも前に出ています
この装置はフォースを加えて上顎の歯列アーチを動かし
上顎を下顎よりも前に出させるという考え方です
従来から、これには顎外の牽引力を使っていました
ヘッドギヤと顎外固定装置を使って牽引していました
しかし、多くの人は顎外固定装置を使いたくないでしょう
また、顎外装置を常時着用したいと思う人はいません
歯科的、骨格的に変化を遂げるためには時間が必要です
タンデム・アプライアンスのコンセプトは
上下の歯列アーチのフック間にゴムを掛けます
そのため下の歯列アーチを固定源として用います
頭部や顔前面を固定源とする顎外装置の代わりに
下の歯列アーチを使って、上の歯列アーチを出します
とても効果的な場合があります
歯科矯正では状況によって常に変化があります
しかし、明らかに従来のやり方が変わりつつあって
この治療に関しては、
顎外固定装置が必要でなくなりつつあります
それでも私は個人的に、上顎顎外固定装置の
使用を一定期間、勧めるかもしれません
例えば、より効果的な結果を得るために
夜間の使用に限ってなどです
これは新しい考えであり、この概念を応用した
変化形を見たことがありますが、
これが特に良さそうです