飲み込みの人体構造と生理現象



「第43回動画は「飲み込みの人体構造と生理現象」 ( Anatomy and Physiology of Swallowing ) というタイトルで、嚥下のメカニズムについて詳述しています。この動画は、Northern Speech Services 様のご好意によりお届けしています。口腔内における舌の大きさと、嚥下メカニズムの複雑さに驚かされます。言語聴覚士・口腔筋機能療法士の皆さんにもお薦めの動画です。」

Northern Speech Services 様のウェブサイトは: 
http://www.northernspeech.com

それでは前の唇から始めましょう
ここが口腔舌です
口腔内に見える舌は、口腔舌です
硬口蓋がここで、軟口蓋がここです
食塊が口腔内に入ってくると
舌は軟口蓋に達するまで上昇し
軟口蓋は(反対に)降下して前方へ出ます
これらが歯列で、これは下顎骨です。
勿論、この断面に(下顎骨は)ありません
この全体が舌であり
事実、舌の見えない部分は口腔咽頭であり
舌根と考えられています
ここが舌骨上筋群です
ここが舌骨の断面を示しています
ここが舌骨の片方の角状突起です
右側の角状突起ですね。
よく考えて3次元で捉えてみましょう
これは咽頭後壁です
このピンク色の肉の粘膜は脊椎の前にあります
それからここが喉頭蓋です
喉頭蓋の舌側面と、舌根の間のスペースは、
 喉頭蓋谷です
これが甲状舌骨膜の位置です
例えば甲状舌骨筋です
ここは甲状軟骨です
ここが空洞、あるいは偽声帯の箇所です
この薄い白い形が、真声帯を表す線です
披裂軟骨とともに
三角形状の構造がこの後ろにあります
そこに声帯が付いています
この下が輪状軟骨です
輪状軟骨の後方がここで、
 咽頭後壁の位置です
頸椎5番と6番のあたりに
咽頭食道部位があります
気管がここにあり、食道はこの下にあります
物体が口腔内に入ってくると、
ご覧の通り、舌が上昇します
白い物体が飲み込むもの、食塊です
内舌筋によって舌の形がつくられ
外舌筋によって舌が持ち上がり、
軟口蓋が下がって前方に出て
食塊を前後および横方向に包み込みます
ご覧の通り、舌根がここにあり、
患者さんがいったん飲み込むと
食塊の最後尾に押し圧が加わります
食塊の先頭の動きをご覧になれます
最後尾に対して押し圧を加えています
食塊の先頭が、下顎骨と舌背が交差する
あたりに届いたとき、何が起こるでしょうか?
最初の活発な上向きの舌骨運動が始まります
ここです
この時点では、この飲み込みにおいて、
食塊の先頭は喉頭蓋谷にあります
ここから進んで
咽頭の飲み込みが始まると、
全体として滝のような動きをご覧頂けます
運動の相互作用が見られ、
必ずしも連続的ではありませんが
時に同時であり、軟口蓋は上方に引き上げられ
喉頭蓋が直立位置から水平位置に
変化するのがご覧になれます
喉頭が完全に逆位置に上がるにつれてです
喉頭と舌骨が、最も極端に前方位置に動くとき
披裂軟骨が前方に動くのがご覧になれます
中央に寄って、完全に喉頭室を塞ぎます
美しい咽頭後壁の前進が見られます
上咽頭収縮筋から、中咽頭収縮筋と
下咽頭収縮筋の動きまで支えています
ここで咽頭食道部位の開きが見られます
輪状軟骨が咽頭後壁から引き離れるにつれ
押し圧が食塊の最後尾に加わり
頚部食道の中へ進み
食塊が胃へと進んでいきます
クリニックで使うX線透視法で見てみましょう
それでは構造を再び指し示します
ここが唇で、カップから入る食塊の入口です
これらは歯列で、これは口腔舌です
これが舌根で喉頭蓋谷の窪みまで及んでいます
これが硬口蓋、ここが軟口蓋です
鼻腔咽頭がここ、口腔咽頭がここ、
 下咽頭がここです
ここが舌骨、ここが喉頭蓋です
これらが披裂喉頭蓋のひだです
この白いスペースが声門で声帯の間にあります
披裂軟骨がここです。
2つあることを覚えておきましょう
2次元を3次元で考えなければなりません
これは咽頭後壁です
咽頭食道部位はここです。頸椎の5番と6番
気道がここを通り、気管と食道はここです
それでは再生してみましょう。
食塊が口腔内にあります
この患者さんは上手に食塊を形づくり、
 舌を持ち上げています
 食塊を前後および横方向にて、
口蓋に押しつけることができます
口腔内の下方に落ちたり、気道へ入ったり
唇から飛び出すということはありません。
唇の軟組織はここで
食塊の先頭が(奥に)動き始めると、
(軟)口蓋は上がり始めます
ここでは舌骨にしっかりと注目して下さい
最初に、口腔内に何か物体を入れると、
しばしば舌骨の小さい動きを見られるでしょう
舌骨上筋の収縮が、安定した口腔基底をつくり
舌を効率的に動かすためです
飲み込みの初期と混同しないようにしましょう。
見分けにくいので訓練が必要です
また、噛むときにも舌骨が動きます
しかし(今は)、飲み込みの初期状態です
ここに食塊の先頭があります
これが患者さんの最初の舌骨の動きです
ここです。もう一度、食塊の先頭は
喉頭蓋谷の中だけでなく、さらに越えて
 喉頭蓋に達します。
ご覧の通り、喉頭蓋谷を通り越すと
 傾斜するのが分かります。
実際の食道造影の2枚(の比較)です。
喉頭蓋はここではまだ水平です
事実、喉頭蓋の先端はまだ上にあり、
この時点では喉頭蓋は水平です
これは大きい塊なので難しいのです
喉頭蓋の先端はまだ上にあり
食塊の先頭は今、飲み込みの初期にあります。
梨状洞に達した、食塊の先頭を飲み込みます
喉頭前庭がきれいに閉じるのを見ましょう。
何が起きたかというと
ここの披裂軟骨が前方へ動き
喉頭蓋の底に対して激しく当たっています
喉頭蓋自体が水平位置へ行くにつれてです
舌骨の牽引力により、ここが
きれいに閉じられ、そして
最初に咽頭食道部分が開きます。
食塊の先頭がここに達していますが
最後尾がまだ口腔咽頭にあるのが見えます
飲み込みに相互作用があることが分かります 。
単なる相現象ではないことがわかります
この時には多くの重複と相互作用があります
きれいな咽頭食道部位の開きが見えます
それは前後方向に対称になっていて、
8の字のような形状は見られません
それでは、上咽頭収縮筋の前方運動が始まります
ここで見られますが見づらいです
見ているうちにも動きが進行し、
食塊の最後尾を(下方へ)押し込みます
咽頭食道部位の全域を通リ抜けます

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