タング・スラスト(舌突出癖)について
【第98回ブログ】タング・スラスト(舌突出癖)について
タングスラスト ( Tongue Thrust ) は、舌で前歯を押し出す行為であって、日本語訳の「舌突出癖」は必ずしも正確ではありません。タングスラスト(舌圧)は、飲み込み方が間違っていると起こりやすいと考えられています。
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正しい飲み込みは、舌を口蓋に当てながら、前から奥へ食塊や飲料を送リ込みます。誤った飲み込みは、舌を前歯に押し当て吸い込むように、まるで赤ちゃんのように飲み込みます。なんと大人の半数以上が、この赤ちゃん飲み込みのまま、成長しています。
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正しい飲み込みについては、弊社 Youtube サイトをご覧ください。
https://www.youtube.com/c…/UCfUk6CoLeDIiwK6Kqo9dPNg/featured
舌は強力な筋肉の塊で、タングスラストがあると矯正治療がうまく進みません。矯正歯科医院には筋機能療法士 MFT がいます。治療前の準備として、タングスラストを止めるよう指導を受けます。
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【タング・スラストは噛み合わせを悪くする・・】
タングスラスト(舌が前歯を押す)は、受け口や出っ歯の原因となります。もっと極端な例では、舌が上下の前歯の間からはみ出すので、前歯が開いて噛み合わない開咬(かいこう)になります。
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開咬の原因と対策は、それだけで一冊の本になるほど複雑ですが、タングスラストは最大の原因です。筋機能療法士 MFT がタングスラストを治さなければ、矯正治療を進めることができません。治療スピードが遅いことと、治療後の後戻りが心配されるためです。
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お子さんがタングスラストかどうかを見分けるには、3つのポイントがあります。
①口呼吸をしていませんか? お口を開けているときに舌が出ていませんか?
②舌足らずの発音をしていませんか? 特に「タ行」の発音が難しいです。
③唇を吸う癖がありませんか? 指を吸ったり、下唇を噛むなどの癖があると、タングスラストになりやすいです。たとえ吸引癖が無くなっても、タングスラストが残ることがあります。
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【タング・スラストを防ぐ装置・・】
タングスラスト(舌が前歯を押す)を防ぐために矯正歯科医ならば、写真のようなタングガード ( Tongue Guard ) を用いるかもしれません。前歯の裏側に遮蔽をつくり、舌が前に出ないようにガードします。
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タングガードにより舌を出すクセ、前歯を押すクセ、指を吸うクセを防止することができます。しかし、タングガードは最後の手段であって、それ以前に舌機能を改善しないと、クセはなかなか治りません。再発する恐れがあります。
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セラピストが舌圧のクセを治す筋機能療法 ( MFT ) は、おおよそ以下のような流れです。①現在の舌の使い方がお口周りの問題を招くことをわかってもらう。②正しい舌の使い方と位置(ポスチャー)を認識してもらう。③繰り返し訓練する。④必要な周囲の筋肉を強化する。⑤結果を定期的に評価して患者さんを励ます。
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タングスラストが招く問題として、以下を指摘することも大切です。
- 噛み合わせや不正咬合に悪影響する
- 生涯にわたる全身健康への影響
- 会話と発音障害
- 呼吸と飲み込みの困難さ
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