顔面の歪み・非対称について

第107回ブログは【顔面の歪み・非対称について】

多少なりとも顔が歪んでいる、左右対称でない人は数多くいます。悩みに思うほどに顕著な人もいれば、全く気にならない人もいます。原因は片噛みなどの生活習慣と考えられていますが。

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片噛みになった原因はなんでしょうか。左右どちらかに虫歯があったり、片方の噛み合わせが悪かった場合です。上顎の幅が狭いために、上下の臼歯列が内外に反対になっていると、うまく噛むことができません。交叉咬合(こうさこうごう)と言います。

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交叉咬合の原因は、上顎の幅方向への成長不足にあります。お子さんの成長期(6〜12歳頃)に上顎拡大をはかり、舌が落ち着くスペースを確保してあげることが、顔の歪みを防ぐうえで大切です。お子さんが片噛みをしていないか、時々チェックしてあげてください。

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【原因の多くは上顎の成長不足にある】

上顎の成長が十分でないと、下顎の臼歯はうまく噛み合うことができません。下顎が左右どちらかにずれて、片噛みの状態が長く続くと、時間とともに顎が変形してきます。

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顎の歪みや非対称性の原因は、多くは、上顎の成長不全にあります。お顔の歪みをご自身で確かめる方法は、割り箸を奥歯でくわえ、両目と平行であることを確認します。

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悩めるほどに気になれば、一度、専門の先生にご相談してください。歯科矯正の専門医は歯並びのみならず、顎顔面の形成術のプロでもあります。

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【クロスバイトが片噛みの原因】

上顎がもう少し広がっていたならば、片噛みになることは無かったでしょう。片側の交叉咬合(クロスバイト)は時間とともに、顎の歪みとなって現れます。

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写真に向かって、右側はまともですが、左側は正常な噛み合わせとは言えません。クロスバイトを治すことで、顎の歪みも改善することができます。お顔の非対称が気になれば、専門医にご相談ください。

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【ミューイングによる顔面非対称の改善】

15歳から3年間、ミューイングをすることによって、顔面の非対称を大きく改善できた Hardstyle-Shuffle さんの2ヶ月前の投稿をご紹介します。(写真はこの記事とは関係ありません)

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HSさんは、片噛みのクセがあったために、舌を口蓋の左側に押し付けていたそうです。15歳のときに自分の間違いに気がつきました。下顎をできるだけ顔の中心に置いて、徐々に片噛みを止めるようにしました。

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歯は徐々に動いて、1年後にはほぼ正しい噛み合わせになりました。それから、舌を両サイドに均等に押し付けようとしましたが、これはとても難しく、更に1年かかりました。

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やり遂げた結果、とても改善できたと思います。まだ完全に対称ではないけど、前よりはずっと良いです。更にもっと良くなると思う。というのも、舌を口蓋に対して、上方前方に、そして左右均等に押すことができているから。

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この投稿に対して先生からは「おめでとう。よく頑張ったね。努力が報われたんだね。」

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【外科矯正による非対称の改善】

歯並び矯正で噛み合わせを治すことにより、お顔の歪みや非対称を、ある程度に改善することができます。しかし、顎変形症と言われるような極度の顔面非対称は、外科手術によらざるをえません。

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受け口やアデノイド顔貌(下顎が後退している)も、顎変形症のひとつの形態です。実は、顎の前後的問題より、左右の傾き(顔の歪みや非対称)を気にされて診察を受ける方が多いと聞きます。

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外科手術を伴う顎矯正治療には、健康保険が適用されます。自己負担3割に加えて、高額医療補助があります。

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外科手術は顎変形のみならず、顔貌の改善にも効果があります。上下顎の位置や形態について、患者さんの希望に沿って対処できる場合があります。お顔の歪み・非対称が気になって仕方がないと思われる方は、一度、矯正専門医にご相談ください。

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