最優先すべきは呼吸の問題です・・・FB記事のまとめです

【第92回ブログ】最優先すべきは呼吸の問題です・・・FB記事のまとめです

イギリスのケビン・オブライエン先生は自身のブログのなかで、従来の矯正治療は気道確保の問題を考えていなかったと言います。驚くべきことです。

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気道は鼻からノド、気管支にかけての空気の通り道です。気道が狭いと、イビキや睡眠時無呼吸症に生涯悩まされることになります。

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欧米の子供たちに多い上顎前突(出っ歯)を治療する際に、まず奥歯を後退させ、さらに小臼歯4本を抜歯したのち、前歯も後退させるのが通法でした。

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しかしこの方法が、気道を狭くしてしまうことに、気がつかなかったと言います。写真のように、気道を狭くしてしまった治療例が、今でもときどき専門誌に見かけます。

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矯正治療は気道を広げることもできれば、狭くしてしまうこともあります。治療を受ける際は、担当される先生が気道確保に熱心な先生なのか、事前に確かめる必要があります。

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【気道に配慮した矯正治療を提供する医院】

これまでの矯正治療への振り返りなのか、気道確保に着目した治療を提供する、エアウェイ・オーソドンティックス ( Airway Orthodontics ) なる矯正歯科医院が、米国で増えつつあります。

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歯並びはもちろんですが、好ましい顔立ちと気道確保にも配慮した矯正治療を行います、と謳っています。そのためには、お子さんの成長期から治療を始めなければなりません。

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5歳からの頭蓋顔面が著しく成長するタイミングを逃さず、適切に介入すれば、次のような効果が期待できると言います。

  • バランスの良い魅力的な顔
  • 健全な顎関節
  • 生涯続くスマイル
  • 全身健康の元となる呼吸気道

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【気道確保のための顎矯正手術は増えているのか】

睡眠時無呼吸症の対策は3つの方法があります。ひとつは シーパップ CPAP、強制的に空気を送り込む酸素マスクのようなものです。2つ目は歯医者さんが作ってくれるリテーナー、下顎を前に突き出します。そして、3つ目は顎の手術です。

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写真は上下顎ともに前方に移動した結果、ノドの空気の通り道(気道)が大きく広がりました。ここまで広がれば、もはや無呼吸症の心配はありません。睡眠の質も格段に良くなっていることでしょう。

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下顎だけを前方に移動する手術によっても、気道は大幅に改善します。舌は下顎に支えられているからです。この場合は、上顎との噛み合わせを確立しなければなりません。矯正歯科医が対応します。

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慢性的に眠気を解消できない方は、一度、睡眠外来で診察を受けたのち、お近くの矯正歯科の先生にご相談されてはいかがでしょうか?歯並びだけでなく、顎の問題も矯正歯科の先生はとても詳しいです。

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