お顔について・・その他の話題を集めてみました

【第117回ブログ】は、お顔に関するさまざまな話題を拾ってみました。お顔は体のどの部分よりも変化に富み、1億人を瞬時に識別できるほどに個性的です。昭和と平成・大人と子供・男性と女性でも異なる、その変化を考えてみましょう。

【世代にみる顎の成長】

写真はデフォルメしていますので、シンボリックなものです。左から団塊世代(60〜70代)、次が団塊ジュニア(30〜40代)、そしてその子供たち(0〜10代)の顎の成長を表しています。

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世代で異なる顎の形は、その時代の生活習慣が深く影響しています。お口を開けっ放しにしている、軟らかいものばかり食べている、姿勢が悪く前傾しているなど。垂れ下がった顎は、重力に勝てず下向きに成長してしまいます。

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上の顎は頭蓋骨と一体でありません。鼻のあたりでファスナーのようなつなぎ目で、頭蓋骨に繋がっています。下顎も側頭骨にぶら下がっています。

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写真右側の現在進行形もしくは、これから成長する子供たちの顎は、写真よりずっと小さく、さらに奥まってしまう可能性があります。小さく奥まった顎の問題は、呼吸の難しさや、睡眠障害に繋がります。

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下に向かって成長した顎は、幅が狭く、奥行きもないために、歯並びが悪くなります。歯並びは治すことができますが、のっぺりした顔や鼻が目立つ顔はどうすることもできません。6歳からの顎顔面成長を確かなものにするために、オーソトロピクスを理解する歯科医と一緒に考えてみましょう。

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【子供と大人の顔の違い】

眼から上の頭蓋(とうがい)骨は、あまり変化しないのに対して、眼から下の中顔面は、6歳から中高生にかけて、大きく成長します。そのため、保育園児の顔立ちは平均的ですが、大人になると個性的になります。

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個性は親から受け継いだ遺伝もありますが、ライフスタイル(生活習慣)による上下顎の成長具合によっても影響を受けます。

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顎が小さい悩みや、尖った唇、気がつくと開いているお口、鼻が目立つ横顔など、どうしてそうなってしまったのか? 本人にはその理由が理解できません。

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固い食べ物を口にしなかったから、スルメをかじらなかったからとか、紋切り型の会話はなんの解決にもならないことを知っています。悩んだ本人は矯正歯科医に相談することとなりますが。

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【その理由を親は知らない】

日曜の昼、ピザレストランで見かけた親子連れ、ご両親と9歳くらいの女の子です。ピザが運ばれてくるまで、その子はずっとお口を開けたままでした。口呼吸かと思ったらそうでもなさそうです。

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女の子の下顎はすでに、下方向に向かって大きく成長が始まっています。頬がふっくらしているので、とてもチャーミングです。お母さんは丸顔、お父さんに似たのか面長な顔立ちです。

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このまま成長すると、歯並びと噛み合わせに問題を生じるかも。抜歯して歯並びを整えても、下に伸びた顎はバランスを欠いています。「唇を閉じなさい」とご両親はお子さんに注意していないようです。

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ご両親は、お嬢さんの成長とともに、どうしてこんな顔になってしまったのかと思い悩むことでしょう。しかし、その原因を理解していません。

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「お口を閉じる」という、おばあさんの知恵が受け継がれていないからです。写真は葛西の福井歯科クリニックさんのサイトからお借りしています。

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【アゴの男女差】

顔の男女差はヘアスタイルや髭にみられますが、アゴも性徴をあらわす重要なポイントです。オトガイが広く、角ばっていれば男性的で、細く丸まっていれば女性的とみられます。

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男性のアゴの特徴は、図のように、中心のオトガイ結合を頂点とした三角形でイメージできます。この三角形の底辺をオトガイ隆起といいます。三角形の左右の角を、オトガイ結節といい、この部分が張り出しているのが男性アゴの特徴です。女性にはこの両角の膨張がありません。

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オトガイ(下顎)の幅は、ノドの太さと関係しています。男性の低い声は、パイプオルガンの太いパイプから発せられるようなものです。女性の高い声は、細いパイプから発せられます。

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男性には太いノドを圧迫しない、大きなアゴが必要です。男性のノドボトケ(喉仏)も太いパイプを狭くしないように、外側に張り出した結果です。

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