埋伏犬歯における早期治療のメリット
第116回動画は「埋伏犬歯における早期治療のメリット」と題して、遺伝的に似ている姉弟のケースを比較しています。二人とも犬歯が口蓋に埋伏するという遺伝要素を持っていました。お姉さんのキャシーの初診は13歳でした。全ての永久歯が生え、アゴの成長も終わりつつありました。最も一般的な従来の矯正方法により、埋伏犬歯をゴールドチェーンで引き出し、本来の正しい位置に納めました。
ドレク・マホニー先生は、弟さんのジョンも同じ傾向にあると思い、医院に来てもらいました。ジョンは生え変わり時期から治療を開始できたので、アゴの成長に合わせて、十分な犬歯スペースを確保することができました。治療がシンプルで期間も短くて済みました。ほぼ遺伝的に同一な姉弟の症例を比較することで、早期治療のメリットを実感できる良い実例と言えます。
ドレク・マホニー先生のご紹介とご活躍ぶりはこちらから。 https://www.derekmahony.com
マホニー先生の医院ウェブサイトはこちらから。 http://fullfaceorthodontics.com.au
本日は 姉弟の患者さんの比較症例です
何歳までに子供さんを
矯正の相談に連れて行くべきかについて
この姉弟の患者さんは 遺伝的に
犬歯のスペースがありませんでした
姉のキャシーは13歳で相談に来ました
従来は その年齢が
矯正治療の開始時期でしたが
現在ではもはや適正とは言えません
キャシーは口蓋に萌出した犬歯のために
大掛かりな矯正治療が必要だったからです
最終的な治療結果に私は満足しています
犬歯が適正位置に収まったからです
口蓋側にゴールドチェーンを掛けて
(犬歯を)正しい位置に導きました
近いうちに キャシーは
ワイヤー矯正を終えられるでしょう
キャシーの治療開始写真を見ると
2本の犬歯が口蓋にあるのがわかります
これは かかりつけ歯科医が
送ってくれたレントゲン写真です
13(右側犬歯)がゾーン3を
超えているのがわかりますか?
本来は ゾーン1に位置すべきでした
そのため ゴールドチェーンを掛けて
正しい位置に萌出させました
可哀想にキャシーは矯正に何年もかかりました
しかし それは避けられたかもしれません
誰かがキャシーの犬歯が間違った角度で
埋伏していたことを知っていたならばです
母親に弟さんを連れてくるように伝えました
キャシーの弟のジョンです
ジョン君は早期治療(1期矯正)で
上顎のみに矯正装置を付けました
Dゲイナーメカニクスで ブラケット4個と
コイルスプリングを使用しました
ジョン君の犬歯がご覧になれますか
2本の犬歯が萌出する
十分なスペースがあります
以前は4番(小臼歯)と2番(側切歯)の歯が
接触しそうになるほど近かったです
今は2本の犬歯が萌出するのを観察しています
ゴールドチェーンを使わずに済みました
(ジョン君の) 犬歯の位置を確認できます
側切歯の歯根に 微弱な力を加えて
犬歯を萌出させようとしています
エリクソンとクロールの矯正法を行い
左右の犬歯2本を萌出させました
それからバッハ先生の方法を用いました
側切歯にとても弱い力を加えて
側切歯の歯根を利用して
埋伏犬歯の軸を変化させました
(結果的に)ジョンの犬歯は
キャシーととても似ていますね
早い段階で側切歯の歯根と
Dゲイナーメカニクスを使って
犬歯を適正な位置に変えました
従って13(右側犬歯)と23(左側犬歯)の
萌出経路が完璧になりました
弟のジョンが避けられたのは
姉のキャシーが経験した
ゴールドチェーンによる牽引と
長期にわたる矯正の苦労です
この動画をご覧いただいている歯科医の先生は
この年齢で矯正医に紹介するようにお願いします
早期治療でできることがたくさんあるからです
キャシーの初期のレントゲンでは
永久歯が萌出し すでに埋伏歯がありました
この2人の子供の症例は非常に良い学習です
効果的な早期治療と
従来の矯正治療との比較のためです