8歳の顎顔面成長期に始める早期治療の重要性
【第146回ブログ】は、オーストラリア・シドニーで開業するドレク・マホニー先生の、早期治療のメリットを紹介する動画2本と、ドイツにおける歯科矯正と健康保険のお話です。この記事は、2019年1月上旬に Facebookに投稿した内容を転載しています。
【8歳から始める八重歯の治療】
今でもときどき八重歯の人を見かけます。恥ずかしいのか手で隠したり、話すときにお口をあまり開きません。歯並びを治す機会を逃してしまったのか、あるいは経済的な理由からでしょうか。
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海外の先進国では、矯正治療を健康保険でカバーしているので、八重歯がある人を見かけません。犬歯は一番最後に生えてくるので、スキマが無ければ歯列からはみ出してしまいます。
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これまでは、永久歯が生え揃ってから治療を開始するのがほとんどでした。そのため、八重歯治療(叢生歯列)のほぼ半数は抜歯を伴うものでした。
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抜歯せざるをえないほどにガチャ歯(叢生歯)であったり、アゴに比べて歯そのものが大きい場合は、致しかたありません。しかし、抜歯した小さなアゴは、見た目にもよくありません。
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口角にブラックトライアングルが残れば、ビッグスマイルになりません。また、年齢とともに口元にシワが増えて貧相になります。
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八重歯になる前に、本来の正しい位置に生えさせるためには、8歳からの早期治療がポイントです。8歳から治療を始めた弟さんと、13歳から始めたお姉さんを比べていますので、参考にしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=jBVp_rZTw2o&t=64s
【8歳からの反対咬合の治療】
今回は、ドレク・マホニー先生の反対咬合(受け口:クラス3)の治療例です。上顎の成長が弱いため、受け口になる反対咬合は、生え変わり時期の心配事のひとつです。
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フェイスマスクを用いて上顎の前方成長を促進し、10歳には正常咬合に戻しました。しかし、思春期になると下顎が大きく成長し、再び反対咬合になりました。一度、反対咬合になったお子さんは、中高生で再び、反対咬合になりやすいと言われています。
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一般的に重度の反対咬合の治療は、大人の歯に生え変わり、顎の成長が落ち着くのを待ってから、顎骨を切断する外科手術をともなう矯正治療を行います。
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しかし、マホニー先生は顎骨に埋め込む骨アンカーを用いて、輪ゴムで引っ張ることにより、骨切り手術なしで解決します。
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ここでのポイントは、成長期に手を打てば、大きな手術をしなくて済むということです。また、輪ゴムを歯列ではなく、顎骨に直接掛けている点です。
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https://www.youtube.com/watch?v=xIMYW8_hhsw&t=47s
【ドイツにおける歯科矯正と健康保険のお話です】
年始初回は、ドイツにおける「矯正と健康保険」のお話です。日本の会計検査院のような組織が、歯科矯正治療を健康保険でカバーするのは、意味あるの?と疑問を投げかけました。
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ドイツでは、子供の3人に1人が、健康保険で矯正治療を受けています。2017年に 11億ユーロが支出されました。試算してみると、一人当たりの治療費を80万円と想定すれば、10歳の子供75万人に対して、25万人が公的保険で治療を受けていると考えられます。
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会計検査院(実際は連邦監査裁判所)が示した疑問は、矯正治療で虫歯や歯周病が減少すると言うが、それは本当なのか?というものです。もしそうでなければ、矯正に税金を投入するのは、無駄ではないかということです。
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しかし同時に、矯正によって自信がつき、QOLが向上するとの反論があります。さらに、健康保険でカバーされない場合、社会的格差の拡大につながるのではとの指摘もあります。
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ドイツ ZEIT紙の記事はURLが長いので、後ほどご案内します。ドイツ語ですが Google翻訳すればお読みいただけます。
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正月そうそう、不愉快な写真をお見せして申し訳ありません。生まれつき障害があり、鼻で呼吸できないペットです。お口で呼吸していると、犬でも歯並びがグチャグチャになってしまいます。あなたのお子さんは、ちゃんとお鼻で呼吸していますか?
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【ドイツ ZEIT紙の記事の紹介です】
ドイツ ZEIT ONLINE が報じた、歯科矯正と健康保険のついての記事です。ドイツ語ですが Google翻訳により概要をお読みいただけます。
https://www.zeit.de/…/kieferorthopaedie-zahnspangen-medizin…
【マウスピースでダウンスィングするアゴ】
園児や小学低学年のお子さんがいらっしゃるご家庭では、マウスピース型の矯正装置を使われているケースが多いようです。実際、マウスピース矯正を勧める歯医者さんも多いのです。
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写真は、上顎前突(出っ歯)を治すために、マウスピース型の装置を 6ヶ月間使った結果です。出っ歯が改善されていますね。しかし同時に、上下のアゴが下向きになっていることにご注目ください。
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乳歯から大人の歯に生え変わる時期に用いる、マウスピース型の矯正装置では、アゴの垂直成長を避けることができません。本来ならば、前方上向きの成長を望みたいところですが、治療結果はプラス効果とマイナス効果の両面があります。
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