オーソドンティスト・という・ブランディング
歯科医師は全国で75,000人ほどです。日本の歯科医師は、歯学部を卒業後に国家試験に合格すれば歯科医師免許を取得できます。歯科医師になると、△△歯科医院のように開業できます。その際、診療科目に一般歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科と書くことができます。あれ?なんか変だと思いませんか?矯正治療の経験も無いのに、矯正歯科と書いてもいいんです。(他にも、最近ではインプラント歯科や審美歯科を表示している医院もあります)
一般歯科のかたわら、矯正も勉強されている先生がいます。矯正専門の先生が一般歯科医院で訪問診療するケースもあります。あるいは、矯正専門の先生が常駐している一般歯科医院もあります。この区別がわかりにくい。さまざまなケースがありますが、矯正歯科と書いてある△△歯科医院は、全国で約20,000軒です。全国の歯医者さんの3割に矯正歯科と書いてある。
それでは矯正歯科の専門医は、全国で何人でしょうか? 答えは約3,000人です。ここで言う専門医は、矯正歯科の臨床に5年以上の経験をもち、矯正治療のみをおこなうドクターのことです。具体的には、日本矯正歯科学会の認定医(http://www.jos.gr.jp/roster/)に該当します。
認定医がすべて治療を行なっているわけではありません。歯科大学などで研究に携わっている先生も多数いらっしゃいます。矯正専門に開業されて、多くの治療実績を残し、腕がいいと評判のエキスパートドクターは、全国に1,000人ほどであると勝手に思っています。(参考までにhttp://www.jpao.jp)
さて本題のブランディングですが、矯正専門開業医を一般歯科の矯正歯科標榜から区別するために、積極的にオーソドンティスト (orthodontist) と呼称してはどうでしょうか、というのが提案の主旨です。医院名も◯◯矯正歯科と言わずに、◯◯・オーソドンティック・クリニック(orthodontic clinic)と統一呼称する。これによって、矯正歯科の専門性が明確に認識されることでしょう。