矯正料金と普及率(オーストラリア矯正事情)

Part2)矯正料金と普及率(オーストラリア矯正事情)

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2回目は歯科矯正の普及状況について報告します。ここ10年で、大人の矯正とホワイトニングは45%の伸びを示しました。90%の子供たちが歯科を受診し、それと前後して、矯正治療の相談のために専門医を訪問し、必要に応じて18歳までに矯正治療を終えます。矯正治療を受ける子供の割合は、18歳未満の子供の30〜40%にもなるそうです。

歯科矯正医 (Orthodontist) の年間新患数は200〜400人とのことです。(平均300人ですが、日本においては平均100〜150人くらいでしょうか。)子供と大人の患者さんの割合は80:20です。大人の患者さんがクリアアライナーで治療する割合は5〜10%です。裏側から治療するリンガル矯正はわずか2%です。リンガルは治療が難しいのと料金が高いために、オーストラリアではあまり人気が無いようです。

混合歯列期(大人の歯に生え替わる時期)に治療を開始する割合は全子供症例の15%とのことです。地域によっては10%以下もあります。抜歯症例の比率は、医院により4〜80%まで拡散しますが、平均は23%です。(日本は50〜60%が抜歯症例と言われていますので、難しいケースが多いのでしょう。)

矯正治療の料金は6,000〜9,000豪ドル(日本円で54〜81万円:1豪ドルを90円として)です。日本の治療費は60〜100万円、平均で83万円ですから少し安めですね。クリアアライナーもほぼ同額だそうです。セラミックのような目立たない装置はAUD$600〜1,000(5〜9万円)アップです。リンガル矯正はAUD$14,000(120万円)もします。支払いは月払いに応じてくれる医院が多いようです。専門医による治療が一般的ですが、GP(一般歯科医)による矯正治療も増えてきていて、GP料金はAUD$3,500〜7,900(30〜70万円)とのことです。

下の図表は、歯科医療費の負担割合です。総額AUD$76.9億ドル(6,900億円)のうち、個人負担が62%、民間の医療保険会社が14%、政府の医療費補助が16%、地方自治体や州政府の医療費補助が8%です。政府・州・自治体の医療費補助は日本と同じく、低所得層の子育て世帯や、生活保護世帯および障害者世帯です。しかし、決定的な違いは、この医療費補助の中に矯正治療も含まれているということです。詳しい事情はまた次回に。

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